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【鳥取県横断の旅10】日本100名城 鳥取城跡を歩く

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2017年11月の鳥取県横断の旅 つづきです。 

momoyorozu.hatenablog.jp

 

鳥取砂丘から再び市街地に戻り、向かったのは100名城にも認定されるこちら。

姫路城の”弟城”と称される名城

16世紀中頃、山名氏により築城されました。別名 久松山城。

戦国時代、吉川経家が城主を納めていた時、織田信長らに攻められ落城。その後、江戸時代には池田氏が治めました。1617年に鳥取藩主となった池田光政は、祖父・輝政のもとで姫路城を築いた職人たちを連れて姫路から鳥取に移ってきました。

それらの職人たちの手により造られた建物は、姫路城の弟城ともいわれ、明治初期の廃城になるまで天守などが現存していたそうですが、現在は天守台、石垣、井戸などが残るのみとなっています。

しかし、鳥取城は江戸時代以降も増築などを重ねているため、戦国時代から江戸時代後期にいたるまでの城郭の様々な形態をうかがい知ることができる貴重な史跡です。

鳥取城攻めの悲しい歴史も

鳥取城といえば、織田信長の臣下であった羽柴秀吉による「兵糧攻め」が有名です。城内に抱え込んだ農民を含めた総勢4000人近くの多くが飢え死にするという壮絶な歴史だったようです(大雑把にまとめました…)。

当時の城主 吉川経家の”根性”あるいは”引き際の見誤り”ともいえますが、裏を返せば城を武力で落とすのが難しかったということにもなります。 

鳥取城の場所と駐車場

鳥取城があるのは、官庁や博物館施設などか集まるエリアに近い久松山(きゅうしょうざん)の麓

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鳥取城の別名にもなっている久松山全体に史跡がありますが、体力&時間の問題もあり、今回は、山下ノ丸(さんげのまる)と呼ばれる山の麓に当たるエリアのみ散策。 

堀沿いの路肩に無料の駐車スペースがあったので利用しました。(上の写真の看板の「現在地」あたりです)。台数は多くないので、休館日でなければ博物館の駐車場も利用できるようです。

バスで行く場合は、鳥取駅前から循環バス(一乗車100円)が利用できます。

 

北の御門跡を通って城跡へ

 

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月曜日で周辺の施設や観光スポットはことごとく休業日でちょっと寂しい散策・・・  

この石畳で出会ったのは公園を整備する業者さんだけ(泣)

 

鳥取城跡を歩く

石畳の途中、右手にレトロな洋館が見えてきました。

仁風閣(重要文化財) 

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大正天皇が皇太子時代に山陰を訪れた際の宿舎として建築されました。ここも休館日でした。

※開館日はこちらが100名城スタンプ設置場所となっています。 

西坂下御門(復元)

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やっと観光客らしい人が見えてきました。ホッ  

門をくぐった先には石段と野面積み(戦国時代の主流)の石垣が続きます

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100名城に選ばれるだけあって見事な石垣です。

この前年に訪れた三重県の松坂城跡も予備知識がほとんどなく、訪ねてみて驚きの連続でしたが、鳥取城もそれに負けていません。 

www.momoyorozu.net

 

近年修復された様子も各所に見られます。

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三階櫓跡

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不自然にきれいに組まれている石垣より、そのままの歴史ある姿を楽しみたいところですが、鳥取は度々の地震に見舞われ安全対策も急がれているようです。

二ノ丸跡

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三階櫓を含むこのエリアが城の中心であり、藩主の住まいや政治を司る場所がありました。

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初冬で、雨の降りだしそうな天気のため城内を歩く人はほとんどいませんが、桜の季節にはにぎわうのでしょうね。

二ノ丸から市街地の展望

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表御門跡

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表御門付近から二ノ丸の石垣 

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この石垣は見事!美しいですね~

この後(訪れた時は立入り禁止の柵が至る所に置かれ、ルート案内もないので)思うがままに進んで行ったら三ノの丸まで下りてしまいました。

事前リサーチでいちばん見たいと思っているところをまだ見てないんですけど・・・

 

ということで引き返し、再度ルートを再点検したらどうやらここらしい!?

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右手のコーンと柵があるところを進みます(看板作ってください!) 

 

こんな石垣見たことない!珍しい”巻石垣”は必見

天球丸の巻石垣

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これが見たかったんです!

二ノ丸のさらに高いところにある天球丸。この石垣は、崩落しそうになった石垣を補強するため江戸後期になって修復されたものだそうです。本来は河川や堤防で築かれる石積みなので、もちろんお城ではここだけ。

城郭石垣としては例外かもしれませんが、ビジュアル的には面白スポットです。

ところで石垣が丸いから「天球」だと思っていましたが、ここに住んでいた天球院(池田長吉の姉)からつけられた名前だと知ってちょっとビックリ。

 

すっかり紅葉も終盤ですが、色づいた葉と石垣のコントラストがきれいでした。

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こちらも地震の影響のようです。近年だけでなく過去にも地震による石垣の崩落は度々あったようです。

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看板がもう少し整備されていたらもう少し楽しめたと思います。整備中でしたので、その後、改善されているかもしれませんけど。

鳥取城跡を歩く間はなんとか天気が持ってくれて安心したところで、私にはまだミッションがあるのです。

 

「仁風閣」休館日の100名城スタンプについて

100名城スタンプは、前述の「仁風閣」というレトロな洋風建築に設置されていますが、月曜日(祝日の場合はその翌日)が休館となっています。

この場合、鳥取市役所でスタンプをいただくことになります。市役所までは1kmほど。歩いたら15分くらいでしょうか。レンタカーでなければ諦めていたかも・・・

鳥取市役所の駐車場は無料です。

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入口入ってすぐの総合案内で申し出るとスタンプを出していただけます。

担当の方が1名のみで、先客の対応が長くてしばらく待ちましたが、丁寧に対応してくださいました。詳しいお城のガイドブックも一緒にもらえました。

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鳥取城跡には係員はいませんし、案内図など資料がもらえる場所もありませんでしたので、仁風閣の休館日に訪れる場合は、先に市役所を訪れてスタンプと資料をもらってから向かうことをおすすめします。